特開2018-010849,
出願人:パナソニックIPマネジメント株式会社,
【概要】
「アルカリ土類金属元素を含有する新規の固体電解質を提供する」ことが課題とされている。
固体電解質は、
・アルカリ土類金属元素と、リンを含有する網目形成体と、酸素と、窒素と、
を含有する酸窒化物を含み、
・前記アルカリ土類金属元素は、マグネシウムを含む、
・前記酸窒化物は窒化リン酸マグネシウムである、
・固体電解質は、アルカリ土類金属元素と、リンを含有する網目形成体と、酸素と、窒素と、を含有する酸窒化物を含み、
とされている。
固体電解質における課題は,以下のように述べられている。
「固体電解質は典型的な電解液に比べてイオン抵抗が高い。また、正極活物質及び固体電解質間の抵抗、並びに、固体電解質及び負極活物質間の界面の抵抗も高い。そのため、固体電解質層の厚みが大きくなるほど、電池内の内部抵抗が大きくなり、電圧降下が大きくなり、大電流において良好な充放電特性を得ることが難しくなる。その結果、例えば、充電時間が長くなるという課題が生じる。」
「 そのため、例えばリチウムイオン二次電池において、実用化されている固体電解質は限定的である。また、二価以上の金属を含む固体電解質は実用化されていない。」
以下のように述べられているマグネシウム二次電池の利点としては,共通概念ではあるが,これは,上記の課題が解決された場合に成り立つ。
「固体電解質のイオン伝導度が等しい場合、1つの二価金属イオンが動くことによって動く電荷は、1つの一価金属イオンが動くことによって動く電荷の2倍になる。すなわち、二価金属元素を可動イオンとして含有する固体電解質を有する二次電池は、一価金属元素を可動イオンとして含有する固体電解質の二次電池に比べて、理論容量を大きくすることが可能となる。」
酸窒化膜に関しては,以下の特性を有していると述べられている。
「実施例から示されるように、酸窒化膜中のP-N結合は、酸窒化膜におけるアルカリ土類金属(例えばマグネシウム)のイオン伝導度を向上させうると推察される。したがって、酸窒化膜のP2pスペクトルが、P-N結合由来のピーク成分を示すとき、この酸窒化膜は、固体電解質として効果的に機能しうる。」
請求項は,6項あって,第1~5項までが,固体電解質に関するクレーム,第6項が,固体電解質と二次電池に関するクレームとなっている。
J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)
論理式: [二次電池/CL]*[マグネシウム/CL]*[固体電解質/CL]