再表2016/035713,
出願人:富士フイルム株式会社,
【概要】
「イオン伝導度及び耐湿性に優れた全固体二次電池、これに用いられる固体電解質組成物、これを用いた電池用電極シート、電池用電極シートの製造方法及び全固体二次電池の製造方法を提供する」ことが課題とされている。
固体電解質は、
Li(3-2x)MxDO
ここで,
「xは0以上0.1以下の数を表し、Mは2価の金属原子を表す。Dはハロゲン原子または2種以上のハロゲン原子の組み合わせ」
「2価の金属原子が、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムまたはバリウムのいずれかであること」
とされており,
マグネシウムは,固体電解質の一構成要素であって,
全固体リチウムイオン二次電池,に関した出願となっている,
無機固体電解質のバインダーとしては,
「炭化水素樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリエステルおよびポリカーボネートのいずれかまたはそれらの組み合わせ」
正極活物質としては,
「遷移金属酸化物を用いることが好ましく、中でも、遷移元素Ma(Co、Ni、Fe、Mn、Cu、Vから選択される1種以上の元素)」
が挙げられていた。
負極活物質としては,
「負極活物質としては、可逆的にリチウムイオンを挿入・放出できるものが好ましい。このような材料は、特に制限はなく、炭素質材料、酸化錫や酸化ケイ素等の金属酸化物、金属複合酸化物、リチウム単体やリチウムアルミニウム合金等のリチウム合金、及び、In、SnまたはSi
等のリチウムと合金形成可能な金属等が挙げられる。なかでも炭素質材料又はリチウム複合酸化物が信頼性の点から好ましく用いられる。また、金属複合酸化物としては、リチウムを吸蔵、放出可能であることが好ましい。」
とされている。
選択図の図1に示される,「全固体リチウムイオン二次電池を模式化して示す縦断面図」
では,全固体電池の断面図の上側の層から,
1 負極集電体
2 負極活物質層
3 無機固体電解質層
4 正極活物質層
5 正極集電体
という構造になっている。
データとしては,
固体電解質の,イオン電導度に関するデータが示されており,電気化学的な測定データは示されていない。
請求項は,13項であって,第1~8項までが,全固体二次電池に関するクレーム,第9,10項が,固体電解質組成物に関するクレーム,第11項が電池用電極シートに関するクレーム,第12項が電池用電極シートの製造法に関するクレーム,第13項が全固体二次電池の製造方法に関するクレーム,となっている。
J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)
論理式: [二次電池/CL]*[マグネシウム/CL]*[固体電解質/CL]