ポリカーボネート系固体電解質及びマグネシウムイオン二次電池

 

特開2016-126928

出願人:公立大学法人大阪府立大学,住友精化株式会社,

 

【概要】

「高い導電率を有するマグネシウムイオン二次電池用の固体電解質を提供する」ことが課題とされている。

 

固体電解質は、

 ・アリエチレンカーボネート100重量部と電解質塩としてのマグネシウムの有機塩10~900重量部とを含むマグネシウムイオン二次電池用のポリエチレンカーボネート系

となっている。

固体電解質の構成部材について検討した結果、ポリエチレンオキサイドに代えてポリエチレンカーボネートを使用することで、導電率を向上できることを見い出した,とされている。

 

有機塩としては,

有機塩が、マグネシウムビストリフルオロメタンスルホニルアミド、マグネシウムビス(フルオロスルホニル)イミド、マグネシウムトリフルオロメタンスルホン酸、マグネシウムビスペンタフルオロエタンスルホニルアミド、マグネシウムビスオキサラトホウ酸及びマグネシウムジフルオロ〔トリフルオロ-2-オキシド-2-トリフルオロ-メチルプロピオナト(2-)-0,0〕ホウ酸,

が例として挙げられている。

 

有機塩として好ましいとしていた,マグネシウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドは,リチウム電池系の研究開発ででよく用いられているリチウムビストリフルオロメタンスルホニルアミド(LIiTFSI)型のマグネシウム塩で,

液体系のマグネシウムイオン電池で用いられているグリニャール型のマグネシウム塩とは異なっている。

 

図

(Ref.)https://labchem-wako.fujifilm.com/jp/product/detail/W01W0113-1920.html

 

 固体電解質の製造方法としては,

  固体電解質の製造方法としては、例えば、(i)ポリエチレンカーボネートとマグネシウムの有機塩とを溶媒に混合して混合液を得、混合液を基材上に塗布し、得られた塗膜を乾燥させる方法、(ii)混合液を型枠に流した後、乾燥させる方法、(iii)熔融したポリエチレンカーボネートにマグネシウムの有機塩を加えて混錬し、得られた混錬物を膜状に押し出す方法、等

が挙げられていた。

 

正極としては,

マグネシウムイオンを可逆的に挿入・脱離することができるものであればよく、」ッ化黒鉛((CF)n)、二酸化マンガン(MnO2)等のマンガン酸化物、五酸化ニバナジウム(V2O5)等のバナジウム酸化物、硫黄及び硫黄化合物、マグネシウム銅酸化物(MgxCuyOz)、マグネシウム鉄酸化物(MgxFeyOz)、シェブレル化合物等

が挙げられていた。

 

負極としては、

負極活物質が含まれていれば特に限定されない。負極活物質としては、マグネシウムイオンを供給することができればよく、金属マグネシウム、各種マグネシウム合金等

が挙げられる。

 

データとしては,

導電率のインピーダンス測定結果があり,電気化学的な測定データは示されていない。

 

請求項は,5項であって,第1~4項までが,固体電解質に関するクレーム,第5項が,ポリエチレンカーボネート系固体電解質であることを特徴とするマグネシウムイオン二次電池に関するクレームとなっている。

 

J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)

論理式: [二次電池/CL]*[マグネシウム/CL]*[固体電解質/CL]

 

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