薄膜固体二次電池

 

再表2006/082846

出願人:ジオマテック株式会社,国立大学法人岩手大学,

 

【概要】

「取り扱いが容易であると共に、膜剥がれが起きにくく電池性能が優れた薄膜固体二次電池を提供すること」が課題されている。

 

 「基板上に、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、負極集電体層が積層されてなる薄膜固体二次電池において、前記正極活物質層は、遷移金属およびリチウムを含む金属酸化物からなる薄膜であり、前記負極活物質層は、半導体,金属,合金または酸化バナジウム以外の金属酸化物のいずれかからなる薄膜であり、前記正極活物質層,固体電解質層,負極活物質層は、非晶質薄膜であること

が特徴とされている。

 

また,

「、前記負極活物質層と前記正極活物質層との電極電位の差が1V以上あると、薄膜固体二次電池を0V近くまで放電させた後、しばらく時間が経過すると、外部から充電することなく自然に両電極間に1V以上の電位差が生じることが見出された。これにより、実用レベルの電位差が自然に生じるので、電気機器を半永久的に駆動することが可能となる。」

とされている。

↑上記に関しては,自然電位としては,1V以上の電位差に戻ることもあり得ると思うが,放電によってすぐに電位低下が起こるように思われ,電池容量として「半永久的に電気機器を駆動することが可能」かどうかは,検証が必要と思われる。

 

マグネシウムに関連する箇所は,

請求項4において,

「  前記負極活物質層を形成する物質は、リチウム-チタン酸化物(Li-Ti-O),五酸化ニオブ(Nb2O5),シリコン-マンガン合金(Si-Mn),シリコン-コバルト合金(Si-Co),シリコン-ニッケル合金(Si-Ni),酸化ニッケル(NiO),リチウムが添加された酸化ニッケル(NiO-Li),酸化インジウム(In2O3),スズが添加された酸化インジウム(ITO),酸化スズ(SnO2),アンチモンが添加された酸化スズ(ATO),フッ素が添加された酸化スズ(FTO),酸化亜鉛(ZnO),アルミニウムが添加された酸化亜鉛(AZO),ガリウムが添加された酸化亜鉛(GZO),酸化チタン(TiO2),シリコン半導体(Si),ゲルマニウム半導体(Ge),リチウム金属(Li),マグネシウム金属(Mg),マグネシウム-リチウム合金(Mg-Li),アルミニウム金属(Al),アルミニウム-リチウム合金(Al-Li)のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜固体二次電池。」

とされている。

 

固体電解質に関しては,請求項2において,

「前記固体電解質層を形成する物質は、リン酸リチウム(Li3PO4)または窒素が添加されたリン酸リチウム(LIPON)」

とされている。

 

正極に関しては,請求項3において,

「マンガン,コバルト,ニッケル,チタンのうちのいずれか一つ以上の遷移金属およびリチウムを含む金属酸化物である、リチウム-マンガン酸化物,リチウム-コバルト酸化物,リチウム-ニッケル酸化物,リチウム-マンガン-コバルト酸化物,リチウム-チタン酸化物のいずれかであることを特徴とする。」

とされている。

 

薄膜固体二次電池の構造としては,図1が示され,

断面図上側から,

 

60:水分防止膜

20:集電体層

50:正極活物質層

40:固体電解質層

30:負極活物質層

20:集電体層

10:基板

 

とされている。

 

請求項は7項で,すべて二次電池に関するクレームとなっている。

 

J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)

論理式:[二次電池/CL]*[マグネシウム/CL]*[固体電解質/CL]

 

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